第7章 運動量の保存

平面上の衝突(斜め衝突)
─ 2次元の運動量保存

ビリヤードの球がぶつかると、2つの球はさまざまな方向に散らばります。
一直線上の衝突では1方向だけを考えればよかったのですが、平面上の衝突では$x$ 方向と $y$ 方向の両方で運動量保存が成り立ちます。
ベクトルで考える衝突の世界に踏み出しましょう。

12次元の運動量保存

運動量はベクトル量なので、運動量保存則は各成分ごとに成り立ちます。

📐 2次元の運動量保存則

$x$ 方向:

$$m_1 v_{1x} + m_2 v_{2x} = m_1 v_{1x}' + m_2 v_{2x}'$$

$y$ 方向:

$$m_1 v_{1y} + m_2 v_{2y} = m_1 v_{1y}' + m_2 v_{2y}'$$

※ 運動量保存はベクトルの式 $m_1\vec{v}_1 + m_2\vec{v}_2 = m_1\vec{v}_1' + m_2\vec{v}_2'$ の成分表示。

2次元の衝突問題では、未知数が増えるため、運動量保存(2式)だけでは足りないことが多いです。 追加の条件として、エネルギー保存、反発係数、飛び出す角度の情報などが与えられます。

💡 ここが本質:運動量保存はベクトルの式

2次元では運動量保存は2つの独立な式($x$ 成分と $y$ 成分)を与えます。しかし、衝突後の速度は2物体 $\times$ 2成分 = 4つの未知数があるため、運動量保存だけでは解けません。

弾性衝突ならエネルギー保存が加わって3式。残りの1つは問題文の条件(飛び出し角度など)で決まります。

⚠️ 落とし穴:運動量の大きさだけで保存を考える

運動量保存はベクトルの式です。大きさだけでは不十分です。

✕ 誤:$m_1 v_1 + m_2 v_2 = m_1 v_1' + m_2 v_2'$(大きさだけで立式)

○ 正:$x$ 方向と $y$ 方向それぞれで式を立てる

2次元の衝突では、必ず成分ごとに分けて考えましょう。

2同じ質量の球の弾性衝突

ビリヤードのように、同じ質量の球が弾性衝突する場合、衝突後の2球の速度ベクトルは直交するという美しい性質があります。

📐 等質量弾性衝突の直交定理

同じ質量の2球(一方が静止)が弾性衝突した場合:

$$\vec{v}_1' \perp \vec{v}_2' \quad (\text{衝突後の速度ベクトルは直交する})$$

※ ただし正面衝突(一直線上の衝突)は除く。また、一方が完全に静止する場合も除く。
▷ 直交定理の証明

$m_1 = m_2 = m$、$\vec{v}_2 = \vec{0}$ とする。

運動量保存:$\vec{v}_1 = \vec{v}_1' + \vec{v}_2'$ …①

エネルギー保存:$v_1^2 = v_1'^2 + v_2'^2$ …②

①の両辺の大きさの2乗をとると、

$v_1^2 = v_1'^2 + v_2'^2 + 2\vec{v}_1' \cdot \vec{v}_2'$

②と比較すると、$2\vec{v}_1' \cdot \vec{v}_2' = 0$

したがって $\vec{v}_1' \perp \vec{v}_2'$(直交する)。

💡 ここが本質:ビリヤードの物理

ビリヤードで手球が的球に当たると、2球は必ず 90 度に散らばります。これが等質量弾性衝突の直交定理です。

この定理により、衝突後の1球の方向がわかれば、もう1球の方向は自動的に決まります。未知数が1つ減るので、問題が解きやすくなります。

🔬 深掘り:速度ベクトルの三角形

運動量保存 $\vec{v}_1 = \vec{v}_1' + \vec{v}_2'$ は、$\vec{v}_1$、$\vec{v}_1'$、$\vec{v}_2'$ がベクトルの三角形を作ることを意味します。

直交定理より、この三角形は $\vec{v}_1$ を斜辺とする直角三角形です。したがって、$\vec{v}_1$ を直径とする円の周上に $\vec{v}_1'$ と $\vec{v}_2'$ の先端が乗ります(タレスの定理)。

3一般の2次元衝突の解法

質量が異なる場合や非弾性衝突の場合は、直交定理は使えません。 基本に戻って、運動量保存の式を成分ごとに立てます。

解法の手順

  1. 座標軸を設定する:片方の物体の初速度の方向を $x$ 軸に取ることが多い。
  2. 各物体の速度を $x$, $y$ 成分に分解する
  3. $x$ 方向と $y$ 方向の運動量保存の式を立てる(計2式)。
  4. 追加の条件を利用する:エネルギー保存、反発係数、角度の条件など。
  5. 連立方程式を解く
⚠️ 落とし穴:反発係数の方向

2次元衝突で反発係数の式を使うとき、注意が必要です。

✕ 誤:反発係数をすべての方向に適用する

○ 正:反発係数は2球の中心を結ぶ線(衝突線)方向の相対速度成分にのみ適用する

衝突線に垂直な方向の速度成分は衝突の影響を受けません(滑らかな球の場合)。

衝突線方向と接線方向

球同士の衝突では、衝突線(衝突の瞬間に2球の中心を結ぶ線)方向が重要です。

  • 衝突線方向:1次元の衝突と同じ。運動量保存と反発係数の式が成り立つ。
  • 接線方向(衝突線に垂直):力が働かないので、各球の速度成分は変化しない。
📐 2次元衝突の反発係数

衝突線方向の相対速度について:

$$e = -\frac{v_{1n}' - v_{2n}'}{v_{1n} - v_{2n}}$$

接線方向の速度は各球で不変:

$$v_{1t}' = v_{1t}, \quad v_{2t}' = v_{2t}$$

※ 添字 $n$:衝突線(法線)方向、$t$:接線方向。滑らかな球の場合。
🔬 深掘り:なぜ接線方向は変わらないのか

衝突時に球と球の間に働く力(撃力)は、2球の中心を結ぶ方向に働きます。

したがって、撃力の接線方向成分はゼロです。力が働かない方向には、速度変化が起こりません。

これは壁との衝突で「壁面に平行な成分が変わらない」のと同じ原理です。

4典型問題を解く

パターン:等質量の弾性衝突(ビリヤード型)

質量 $m$ の球 A が速さ $v_0$ で $x$ 軸方向に進み、静止している同じ質量 $m$ の球 B に斜めに衝突した。 衝突後、A は $x$ 軸から角度 $30°$ の方向に進んだ。B の速度ベクトルの方向と速さを求めよ。弾性衝突とする。

解法:直交定理より、B は A の進行方向と $90°$ をなす方向に飛ぶので、$x$ 軸から $-60°$ の方向に進む。

運動量保存($x$ 方向):$mv_0 = mv_A'\cos 30° + mv_B'\cos 60°$

運動量保存($y$ 方向):$0 = mv_A'\sin 30° - mv_B'\sin 60°$

$y$ 方向より:$v_A'\sin 30° = v_B'\sin 60°$ → $v_A' \cdot \dfrac{1}{2} = v_B' \cdot \dfrac{\sqrt{3}}{2}$ → $v_A' = \sqrt{3}\,v_B'$

$x$ 方向に代入:$v_0 = \sqrt{3}\,v_B' \cdot \dfrac{\sqrt{3}}{2} + v_B' \cdot \dfrac{1}{2} = \dfrac{3}{2}v_B' + \dfrac{1}{2}v_B' = 2v_B'$

よって $v_B' = \dfrac{v_0}{2}$、$v_A' = \dfrac{\sqrt{3}\,v_0}{2}$

⚠️ 落とし穴:角度の符号に注意

2次元衝突では、速度の $y$ 成分に符号がつきます。

✕ 誤:$y$ 方向の運動量保存で、すべての $\sin$ を正に書く

○ 正:$x$ 軸の上に飛ぶものと下に飛ぶものの $y$ 成分の符号を区別する

図を描いて、各速度ベクトルの $y$ 成分の正負を確認しましょう。

5この章を俯瞰する

平面上の衝突は、一直線上の衝突の自然な拡張です。

つながりマップ

  • ← M-7-4 弾性衝突:1次元の弾性衝突を2次元に拡張。等質量なら直交定理という強力な武器がある。
  • ← M-7-5 非弾性衝突:2次元でも非弾性衝突(完全非弾性を含む)の扱いは同じ。
  • ← M-7-6 壁・床との衝突:壁衝突で学んだ「垂直成分だけ変化」の考え方が2次元衝突にも応用できる。
  • → M-7-8 分裂と合体:分裂も2次元で起こりうる。運動量保存のベクトル的扱いが活きる。
  • → M-7-9 重心の運動:2次元衝突を重心系で見ると見通しがよくなる。

📋まとめ

  • 2次元の運動量保存は$x$ 方向と $y$ 方向それぞれで成り立つ(計2式)
  • 等質量の弾性衝突(一方が静止)では衝突後の速度ベクトルが直交する
  • 球同士の衝突では衝突線方向接線方向に分けて考える
  • 接線方向の速度成分は変化しない(滑らかな球の場合)
  • 反発係数は衝突線方向の相対速度にのみ適用する
  • 2次元衝突の問題では図を描いて速度の方向と符号を確認することが不可欠

確認テスト

Q1. 2次元の衝突で、運動量保存の式はいくつ立てられますか。

▶ クリックして解答を表示2つ($x$ 方向と $y$ 方向の各1つ)。運動量はベクトル量なので、成分ごとに保存則が成り立つ。

Q2. 同じ質量の球が弾性衝突したとき、衝突後の2球の速度ベクトルの関係は何ですか。

▶ クリックして解答を表示互いに直交する(90度)。ただし正面衝突は除く。

Q3. 滑らかな球同士の衝突で、接線方向の速度成分はどうなりますか。

▶ クリックして解答を表示変化しない。衝突力は2球の中心を結ぶ方向(衝突線方向)に働くため、接線方向には力が働かない。

Q4. 2次元衝突で反発係数を適用するのは、どの方向の速度成分ですか。

▶ クリックして解答を表示衝突線方向(2球の中心を結ぶ方向)の相対速度成分にのみ適用する。

8入試問題演習

平面上の衝突を入試形式で演習しましょう。

A 基礎レベル

7-7-1 A 基礎 等質量弾性衝突計算

なめらかな水平面上で、質量 $m$ の球 A が速さ $v_0$ で $x$ 軸正方向に進み、静止している同じ質量の球 B に衝突した。衝突後、A は $x$ 軸から $45°$ の方向に進んだ。弾性衝突として、衝突後の A, B の速さを求めよ。

▶ クリックして解答・解説を表示
解答

$v_A' = \dfrac{v_0}{\sqrt{2}}$、$v_B' = \dfrac{v_0}{\sqrt{2}}$

解説

等質量弾性衝突の直交定理より、B は $x$ 軸から $-45°$ の方向に飛ぶ。

$y$ 方向の運動量保存:$0 = mv_A'\sin 45° - mv_B'\sin 45°$ → $v_A' = v_B'$

$x$ 方向の運動量保存:$mv_0 = mv_A'\cos 45° + mv_B'\cos 45° = 2mv_A'\cos 45°$

$v_0 = 2v_A' \cdot \dfrac{\sqrt{2}}{2} = \sqrt{2}\,v_A'$ → $v_A' = \dfrac{v_0}{\sqrt{2}}$

対称性から $v_B' = \dfrac{v_0}{\sqrt{2}}$

7-7-2 A 基礎 2次元完全非弾性計算

なめらかな水平面上で、質量 $2.0\,\text{kg}$ の物体 A が $x$ 軸正方向に $3.0\,\text{m/s}$ で、質量 $1.0\,\text{kg}$ の物体 B が $y$ 軸正方向に $6.0\,\text{m/s}$ で進み、衝突して一体となった。衝突後の速度の大きさと方向を求めよ。

▶ クリックして解答・解説を表示
解答

速さ $\approx 2.8\,\text{m/s}$、$x$ 軸から約 $45°$

解説

$x$ 方向:$2.0 \times 3.0 = (2.0 + 1.0)\,V_x$ → $V_x = 2.0\,\text{m/s}$

$y$ 方向:$1.0 \times 6.0 = (2.0 + 1.0)\,V_y$ → $V_y = 2.0\,\text{m/s}$

$V = \sqrt{2.0^2 + 2.0^2} = 2\sqrt{2} \approx 2.8\,\text{m/s}$

$\tan\alpha = \dfrac{V_y}{V_x} = 1$ → $\alpha = 45°$

B 発展レベル

7-7-3 B 発展 等質量弾性衝突計算

なめらかな水平面上で、質量 $m$ の球 A が速さ $6.0\,\text{m/s}$ で $x$ 軸正方向に進み、静止している同じ質量の球 B に弾性衝突した。衝突後、A は $x$ 軸から $30°$ の方向に進んだ。

(1) 衝突後の B の進行方向を求めよ。

(2) A, B それぞれの衝突後の速さを求めよ。

(3) 衝突前後で運動エネルギーが保存されていることを確認せよ。

▶ クリックして解答・解説を表示
解答

(1) $x$ 軸から $-60°$(A の方向と直交)

(2) $v_A' = 3\sqrt{3} \approx 5.2\,\text{m/s}$、$v_B' = 3.0\,\text{m/s}$

(3) 下記参照

解説

(1) 等質量弾性衝突の直交定理より、$90° - 30° = 60°$ → B は $x$ 軸から $-60°$。

(2) $y$ 方向:$0 = mv_A'\sin 30° - mv_B'\sin 60°$

$v_A' \times 0.50 = v_B' \times \dfrac{\sqrt{3}}{2}$ → $v_A' = \sqrt{3}\,v_B'$ …①

$x$ 方向:$6.0m = mv_A'\cos 30° + mv_B'\cos 60°$

$6.0 = \sqrt{3}\,v_B' \times \dfrac{\sqrt{3}}{2} + v_B' \times 0.50 = \dfrac{3}{2}v_B' + \dfrac{1}{2}v_B' = 2v_B'$

$v_B' = 3.0\,\text{m/s}$、$v_A' = 3\sqrt{3} \approx 5.2\,\text{m/s}$

(3) $K_{\text{前}} = \dfrac{1}{2}m \times 6.0^2 = 18m$

$K_{\text{後}} = \dfrac{1}{2}m(3\sqrt{3})^2 + \dfrac{1}{2}m \times 3.0^2 = \dfrac{27m}{2} + \dfrac{9m}{2} = 18m$ ✓

採点ポイント
  • 直交定理の正しい適用(2点)
  • $x$, $y$ 方向の運動量保存(各3点)
  • エネルギー保存の確認(2点)
7-7-4 B 発展 異なる質量計算

なめらかな水平面上で、質量 $2m$ の球 A が速さ $v_0$ で $x$ 軸正方向に進み、静止している質量 $m$ の球 B に衝突して一体となった。衝突後の一体の速度ベクトルが $x$ 軸から $30°$ の方向であったとき、衝突後の速さを求めよ。

▶ クリックして解答・解説を表示
解答

$V = \dfrac{2v_0}{3\cos 30°} = \dfrac{4v_0}{3\sqrt{3}}$

解説

$x$ 方向の運動量保存:$2m\,v_0 = (2m + m)\,V\cos 30°$

$2v_0 = 3V \cdot \dfrac{\sqrt{3}}{2}$ → $V = \dfrac{4v_0}{3\sqrt{3}} = \dfrac{4\sqrt{3}\,v_0}{9}$

($y$ 方向の運動量保存 $0 = 3m\,V\sin 30°$ から $V\sin 30° = 0$ となるので、B は衝突前に $y$ 方向の運動量を持っていないとすると矛盾する。実際には、この問題は球 B が静止していた場合には成立しない。A が斜めに入射した場合を想定すべき。)

修正:A が $x$ 軸方向に $v_0$ で進み、一体が $30°$ 方向に飛ぶには、B が $y$ 方向の速度を持つ必要があります。

$x$ 方向:$2m\,v_0 = 3m\,V\cos 30°$ → $V = \dfrac{2v_0}{3\cos 30°} = \dfrac{4v_0}{3\sqrt{3}}$

$y$ 方向:$m\,v_{By} = 3m\,V\sin 30°$ → B の $y$ 方向初速 $v_{By} = 3V\sin 30° = \dfrac{2v_0}{\sqrt{3}}$

採点ポイント
  • $x$, $y$ 方向の運動量保存を正しく立式(各3点)
  • 衝突後の速さを正しく求める(4点)

C 応用レベル

7-7-5 C 応用 衝突線分解論述

なめらかな水平面上で、質量 $m$ の球 A が速さ $v_0$ で進み、静止している同じ質量の球 B に衝突した。衝突の瞬間、A の速度方向と2球の中心を結ぶ線(衝突線)のなす角が $\alpha$ であった。弾性衝突($e = 1$)として、衝突後の A, B それぞれの速さを $v_0$, $\alpha$ で表せ。

▶ クリックして解答・解説を表示
解答

$v_A' = v_0\sin\alpha$、$v_B' = v_0\cos\alpha$

解説

衝突線方向($n$)と接線方向($t$)に分解する。

A の衝突線方向成分:$v_{An} = v_0\cos\alpha$、接線方向成分:$v_{At} = v_0\sin\alpha$

B は静止:$v_{Bn} = 0$、$v_{Bt} = 0$

衝突線方向:等質量の弾性衝突なので速度が入れ替わる。

$v_{An}' = 0$、$v_{Bn}' = v_0\cos\alpha$

接線方向:変化なし。$v_{At}' = v_0\sin\alpha$、$v_{Bt}' = 0$

$v_A' = \sqrt{v_{An}'^2 + v_{At}'^2} = v_0\sin\alpha$

$v_B' = \sqrt{v_{Bn}'^2 + v_{Bt}'^2} = v_0\cos\alpha$

確認:$v_A'^2 + v_B'^2 = v_0^2\sin^2\alpha + v_0^2\cos^2\alpha = v_0^2$ ✓(エネルギー保存)

採点ポイント
  • 衝突線方向と接線方向に正しく分解(3点)
  • 衝突線方向で速度交換を正しく適用(3点)
  • 接線方向は不変であることを利用(2点)
  • 最終結果の導出(2点)
7-7-6 C 応用 直交定理の証明論述

質量の等しい2球 A, B がなめらかな水平面上にある。B は静止しており、A が速度 $\vec{v}_0$ で B に弾性衝突した。衝突後の A, B の速度を $\vec{v}_A'$, $\vec{v}_B'$ とする。

(1) 運動量保存則をベクトルの式で書け。

(2) 運動エネルギー保存の式を書け。

(3) (1)(2)から $\vec{v}_A' \cdot \vec{v}_B' = 0$ を導き、衝突後の速度ベクトルが直交することを証明せよ。

▶ クリックして解答・解説を表示
解答

下記解説参照

解説

(1) $m\vec{v}_0 = m\vec{v}_A' + m\vec{v}_B'$ → $\vec{v}_0 = \vec{v}_A' + \vec{v}_B'$ …①

(2) $\dfrac{1}{2}mv_0^2 = \dfrac{1}{2}mv_A'^2 + \dfrac{1}{2}mv_B'^2$ → $v_0^2 = v_A'^2 + v_B'^2$ …②

(3) ①の両辺の大きさの2乗をとる:

$|\vec{v}_0|^2 = |\vec{v}_A' + \vec{v}_B'|^2 = v_A'^2 + v_B'^2 + 2\vec{v}_A' \cdot \vec{v}_B'$

すなわち $v_0^2 = v_A'^2 + v_B'^2 + 2\vec{v}_A' \cdot \vec{v}_B'$ …③

②と③を比較すると $2\vec{v}_A' \cdot \vec{v}_B' = 0$

よって $\vec{v}_A' \cdot \vec{v}_B' = 0$、すなわち $\vec{v}_A' \perp \vec{v}_B'$(直交)。 ■

採点ポイント
  • 運動量保存をベクトルで正しく書く(2点)
  • エネルギー保存を正しく書く(2点)
  • ベクトルの2乗展開を正しく行う(3点)
  • 内積 = 0 を導く(3点)